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2017年5月号 個人の備えが地域を守る

  5月(皐月) 24節気 ⇒5月5日(金)?立夏・5月21日(日)?小満

和綿をもっと身近に

東北コットンプロジェクトをご存じでしょうか? 2011年3月11日の東日本大震災の津波被害を受けた農地のうち、塩害被害が大きく、当面は稲作ができない地域で、ナトリウムに耐性があるといわれている綿花栽培を始めるというもの。栽培には和綿が選ばれました。目的は、農業を再開して、収入を得ることにより離農を防ぐことができ、結果的に農地を守ることです。アパレルメーカーを中心とした19社、団体でスタートしましたが、現在では80を超えるメーカーや団体、学校などが参加する一大プロジェクトとなっています。

協賛している企業、団体は、仙台市荒浜と名取市の2つの圃場での農作業の手伝いから、撚糸や染色の手配、さらには製品化まで、それぞれの分野でこのプロジェクトを支えています。こうした実践を一企業ではなく、アパレル業界に属す企業の多くがCSR活動の一環としてバックアップし、主体的に関わることは意義あることと思います。数は少ないのですが、収穫物は製品化されています。機会があれば、ぜひ手にとって見て欲しいと思います。そして、この活動は被災地の農家とともにいる、という活動であると同時に、日本の在来種を護るという意味でも重要な活動と言えます。

個人の備えが地域を守る
◆◆あなたの住んでいる地域は安全ですか?

災害は何時起こるかわかりません。だから、備えを! と言われますが、実際に何をどう備えればいいのか? そして、どこまで備えればいいのか? 見当が付きかねる人も多いでしょう。地震は、いつどこで起きても不思議ではないので、すべての日本人が備えるべき災害と言えますが、それ以外に関しては、ある程度住んでいる地域に応じて、必要な対策が異なってきます。その予測を立てるのに便利なのがハザードマップです。区役所や市役所などに行けば、地域のハザードマップを手に入れる事ができますが、最近ではパソコンやスマホなどでも参照できるものも用意されています。

東京都に在住している人にぜひ参照して欲しいのが、2013年版の「あなたのまちの地域危険度」というパンフレットです。これは、東京都都市整備局が公開しているもので、東京の23区を中心とした地震による建物倒壊と火災の危険度を数値的に計測したものです。下記URLで見ることができます。

http://www.toshiseibi.metro.tokyo.jp/bosai/chousa_6/home.htm#a

また、このページからリンクされている地域危険度一覧表も確認して欲しいと思います。ここでは、建物倒壊と火災に関する危険度を5段階評価しています。

http://www.toshiseibi.metro.tokyo.jp/bosai/chousa_6/table.htm

地震による地域危険度マップ(東京都都市整備局)

以上は、東京都だけですが、全国のハザードマップを検索できるのが、国土交通省が開設している下記のサイトです。

http://disaportal.gsi.go.jp/index.html

日本地図から、都道府県、市町村を選択し、各自治体が開設しているハザードマップのページにジャンプすることができます。自宅のみならず、実家や兄弟の住む地域なども検索して、アドバイスすることも重要です。

また、いざ災害が起きて自宅にいられなくなってしまった場合に、自分の住んでいる地域では、どの避難所に行けばいいのか? ご存じではない方も多いのではないでしょうか? そうした避難所の情報を教えてくれるのが、下記のサイトです。これは、スマホなどでも閲覧できるので、勤め先や出先で災害に遭遇した際にも役立ちます。ぜひ、URLをブックマークしておいてください。

http://www.gsi.go.jp/bousaichiri/hinanbasho.html

平時から、こうした情報をインプットしておき、何を持って、どうやって避難するかを記憶しているだけでも、対応は違ってきます。また、単身や若い夫婦などの場合は、近隣の災害弱者のお手伝いもできるかもしれません。そうした人たちが周囲にいないか、チェックすることも重要です。

災害時に人々を救うのは、「自助」「共助」「公助」です。東日本大震災と熊本地震の教訓で活かすべきは「自助」と「共助」の重要性です。建物が倒壊し、居場所がない人は避難所だけが頼りですが、建物は無事だが、電気やガス、水道などのインフラが止まってしまったからという理由だけで避難所に行かなくて済むように、最低限の水や食糧は確保しておきたいものです。「自助」ができる人がどれだけ存在するかが、災害後の混乱を防ぐための鍵になるのです。

さらに必要なのが、自らは被災していない、被災していても程度が軽いという人たちによる「共助」です。そうした、自助、共助が行われている地域では、「公助」、つまり自治体による支援や、外部からのボランティアも混乱なく受け入れが進み、救援物資もスムーズに行き渡ります。つまり、「助けてもらう」のにも準備が必要なのですが、その準備を整えるのに鍵となるのが、自助と共助のネットワークなのです。そのためにも、個人の備えだけではなく、日頃から町内会など地域での助け合いの備えも充実させておきたいものです。