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再エネルギー 2019年1月号 太陽光発電の2019年問題とは?

  1月(睦月) 24節気 ⇒1月6日(日)〜小寒・1月20日(日)〜大寒1月(睦月)

新元号に変わりますね

皆様には輝かしい新年をお迎えになられたことと思います。

さて、本年最大の話題は、5月1日の新天皇即位です。同時に平成に代わる新しい元号が制定されます。年頭の首相記者会見で「新元号は4月1日公表」と正式発表されましたが、皇位継承前の新元号の公表は憲政史上初めてだそうです。

ところで、法律も含めて公文書は元号での表記が一般です。運転免許証の有効期限に実際にはありえなくなってしまった平成32年や平成33年と記載されている方が多いと思います。
元号法には、「元号は、政令で定める」「元号は、皇位の継承があった場合に限り改める」の2項が定められているだけで、公文書への和暦記載の義務付けはなく、各省庁や自治体の慣習として元号を用いる公文書が多いというのが現状のようです。

国際的に元号は通用しませんから、政府は今回の改元に合わせて公文書に和暦と西暦の併記を義務付けるなどを検討しましたが、かえって行政手続きや国民生活に混乱を招くおそれがあると判断して、ルール策定を見送りました。書面だけでなく、膨大な過去の文書やシステムの改変が必要となるからだそうです。ちなみに 警察庁は12月21日に運転免許証の有効期限を西暦と元号の併記に変更すると発表しました。

一方、世間一般での元号の使用はどうでしょうか?1976年(昭和51年)に行われた世論調査では、国民の87.5%が元号を主に使用している状況でしたが、平成への改元をきっかけに西暦を使用する人が増え、今回の改元でその動きはさらに加速されるとされています。
和暦でも西暦でも要は過去の出来事などの記憶にどちらの暦がより強く結びついているかであり、おそらく昭和世代は西暦より和暦のほうが過去の世相を思い出しやすいでしょうし、平成世代はその逆で記憶のほとんどが西暦に結びついているようです。 現在元号を使用している国は日本だけですが、それも継続していくべき国の文化の一つではないでしょうか。

太陽光発電の2019年問題とは?
さらにバイオエネルギーへの期待

2019年は、2009年11月に開始した余剰電力買取制度(10年間は余った電気を高く買い取りますという制度)の固定買取期間10年間の満了が始まる年です。「固定価格買取制度」は、発電コストが高くなかなか導入が進まない再エネ発電をを増やし、再エネの導入を広めることを目的として導入された制度です。

予め「固定価格での買取期間は10年間ですよ、それ以降は価格は下がりますよ」が周知であったにも関わらず、昨年あたりから「2019年問題」と大きく取り上げられている原因は、期間終了後の売電価格引き下げの想定が、10年前は24円/kWhだったのに対して、実際には11円/kWh程度と大きく下がる見込みだからです。固定売電価格が42円/kWhと高額だったこともあり、太陽光の売電を行なっている家庭では当初の設定との乖離が大きく、大きな影響を受けるとされています。資源エネルギー庁は、住宅用太陽光の買取期間が終了する案件は、2019年11月・12月だけで約53万件、累積では2023年までに約165万件に達すると推定しています。

なお、太陽光発電の余剰電力を買い取る資金の一部は、電気を使う国民全員から電気料金の一部(再生可能エネルギー発電促進賦課金)として集めていますので、高額な買取価格を維持すると、それを支える国民負担が重くなってしまうことも問題視されています。2018年時点の再生可能エネルギー発電促進賦課金は、標準的な家庭でひと月700円ほどです。

2019年問題による影響を軽減する方法として、有効とされているのが固定買取期間終了後の電気の自家消費です。売電する電力を自家消費すれば、売電価格下落の影響は少なくなります。そして、自家消費量を増やすための方策として、蓄電地やエコキュートを導入して夜間に昼間発電した電気を利用する、電気自動車への充電に利用するなどが示されています。蓄電池の設置には自治体から補助金も適用されますので、対策はそのような方向で進んでいくと思われます。

資源エネルギー庁は、2019年問題の特設ページ「どうする?ソーラー」を開設して「○○が一番お得!」や「○○しなければ損をする」といったセールストークへの注意を喚起し、具体的な買取期間終了後の選択肢などを提示しています。

エコプロ2018−1 エコプロ2018−1 スポーツSDGs

一方、新しい再エネとして、バイオマスエネルギーも着目されています。比較的新しい話題では、青森県東北町の廃棄するナガイモの食品残渣を利用するバイオガス発電所の稼働が挙げられます。日量4トンにも及ぶナガイモの残渣で作ったメタンガスを利用し、東北電力に売電するというもので、廃棄物の処理コストの約3分の1程度が削減できるとされています。その他にも鹿児島の霧島酒造における焼酎製造のサツマイモの残渣を用いた発電などが知られています。アメリカやブラジルではバイオマスエネルギー生産のために原料となる作物の農地を拡大したり、食用作物の価格が影響されたりしていますが、日本ではエネルギー効率は多少落ちても廃棄されていた食品残渣の利用など無料の原料を用いたバイオマス発電が多岐にわたっており、資源エネルギー庁によればその導入量は増加基調であるとされています。

再エネ導入の増加は、温室効果ガスの排出を減らし、資源が少ない日本でエネルギー自給率を向上させることにつながります。「SDGs目標7: エネルギーをみんなに そしてクリーンに」の目標達成のためにも規模の大小に関わらず、今後も再エネ導入が推進されていくことが望まれます。