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環境ビジネス情報

環境ビジネスで働く人に聞く!

2020年、世界からのお客様に
胸を張って東京をお見せするために

東京都 都市整備局 市街地整備部 指導担当課長
一般社団法人土木技術者女性の会 事務局長
松本 香澄 課長

「環境ビジネスで働く人にきく!」今回は東京都都市整備局で東京都の都市計画を推進する仕事に従事されると同時に、土木技術者女性の会の事務局長として理系女性の支援活動をされている松本香澄様にお話を伺いました。

松本様のご経歴についてお聞かせください。

景観という分野があることを知って社会工学科に 東京工業大学の社会工学科を卒業しました。たまたま、大学受験の頃に景観について大学の先生が書かれた記事を見つけて、こういう分野があるということを初めて知って、そういう勉強をしたいと思い、志望しました。
結局、私は景観の研究室に行きませんでしたが、すぐ近くでその世界にも触れられましたし、たまたま開発事業によってもたらされる街への影響を勉強する機会もいただきました。
私は学部卒なので研究室生活は1年間だけでしたが、景観のことをかじりつつ、都市開発のことも知った状態で卒業を迎えた時に、公務員になりたいと思い、東京都を志望しました。

東京都での配属、そして第一子出産 東京都では土木職としての採用で、私は都市計画局に配属になりました。区画整理という都市開発の手法の部署に配属されて、大学時代の専攻が少しは活かせる新人時代を迎えることができたのは幸せでした。
都市計画局で区画整理や開発などの仕事をしている間に、結婚して初めの子供が生まれたのですが、身体がそんなに強い方ではなかったので、仕事第一ということは無理だろうと思い、産休と育休を4ヶ月くらい取りました。育休取得もまだ制度発足間もない時期だったので、取らせていただくことがありがたく、取らしていただく限りは少しでもご恩返ししたいとは思っていました。しかし、保育園に子供を預けたりして、心の中では可愛い子供との葛藤で、その時に自分の中の優先順位が少し変わって、自分の家の近くで仕事が続けられる職場に、というスタンスになってしまったという感じがありますね。

主任昇進と水道局での仕事 都庁の昇進は全て試験によるもので、昇進は男女関係なく全くフラットです。そこで、まずは、主任試験を受けて主任になりました。
主任になると他局に配属されることになっていました。東京都は仕事の幅が広いので、同じ土木職でも港湾や建設、下水、環境など色々ありますが、結果的に水道局に異動することになり、その後10年間いることになりました。
水道の仕事は、「水源から蛇口まで」といろいろ分かれていて、水道局の組織も浄水場や配水管敷設、配水管の維持、管から各家庭に引き込む給水装置などの縦割りになっています。最初は給水装置の担当の営業所に配属されて、給水装置の仕事をやりつつ、お客様サービスの一環として水道局のPRグッズなどを使った営業をやっていました。

その後、局内で異動して、全体の施設計画を考える部署の中の水需要予測の関係を仕事になりました。水需要予測では、統計学やデータの分析を行う業務が多く、大学で学んだことがそこで本当に活きました。水使用の状況を把握するために、生活用水ではお風呂の水や洗濯などの家庭の視点が必要となり、業務用水では大量の水を使う羽田空港(飛行機を洗う等)、大学、病院などの大規模水使用者にヒアリングに行い、今後の水使用動向を検討するという仕事もありました。都民の皆さんの水の使い方と水の供給方法のマッチングを一生懸命やっていたように記憶しています。またその時期、水道局の中で若手がもっと自由に発言できる場を作ろうよという活動も情熱をもってやっていました。

第二子出産と管理職試験 第二子を妊娠した時に、多摩地区に住んでいたこともあり、また家の近くで仕事をしたいと希望して、多摩地区の管路管理を行う多摩水道対策本部に異動しました。当時、東京都は、水道も下水道も、施設の整備経過から、区部では維持管理体制がしっかりできていましたが、多摩地区は各市町にお任せでまだまだ混乱している状況でした。私が多摩に異動したころは、各市町の水道を東京都水道局で一元化するために、組織の枠組みを大きく変える時期でした。水道局には、水道施設の維持管理についてのプロが大勢いらっしゃるので、その方々のお話を聞きながら、学びながら、新しい体制も作らなければいけない、という状況。団塊の世代が確実に退職するのが見えているという時期に将来の水道事業の枠組みを決めていく仕事で、仕事の内容としては非常に厳しかったのですが、今思えば楽しく水道の仕事をやらせていただきました。その間に二人目が生まれて、家に近い職場で保育園に間に合うギリギリの時間まで仕事していました。
そして、もうひとがんばりと思って管理職試験を受けました。やっとのことで合格し、都市建設エリアに戻され、さらに修行を積んでというコースがはじまったのが、平成14年ですからもう15年前ですね そこからは都市開発系一本になりましたね。


松本 香澄(まつもと かすみ)
昭和63(1988)年:
  東京工業大学工学部社会工学科卒業
同年:東京都庁に入庁
  (都市計画局防災計画部市街地開発課)
平成 6(1994)年:
  主任昇格 水道局に異動
平成11(1999)年:係長昇格
平成15(2003)年:課長補佐昇格
平成17(2005)年:
  課長昇格 武蔵村山市へ出向
平成20(2008)年:東京都に復職

その後、都市整備局市街地整備部 民間まちづくり担当課長等を歴任し現在に至る

主な社外活動
(一社)土木技術者女性の会 事務局長(平成27年6月~)
土木学会 H部門論文編集委員会、継続教育実施委員会に所属
土木技術者女性の会の冊子