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環境調査 2018年3月号 ドローン時代の生態調査

  3月(弥生) 24節気 ⇒3月6日(火)〜啓蟄・3月21日(水)〜春分

大雪とテレワーク

そろそろ梅や早咲きの桜など春の話題が聞かれるようになりました。忘れてしまう前にこの冬を振り返っておきましょう。

この冬は何と言っても「雪」。札幌では、観測史上2番目に早い11月18日根雪になりました。1月11日には新潟県で、22日には東京で、そして2月6日は福井県で大雪になり、どちらも私たちの生活に大きな影響がありました。気象庁は、6年ぶりに「ラニーニャ現象」が発生し、インドネシア付近の積雲対流活動の活発化から偏西風の蛇行が発生し、日本付近に寒気が流れ込んだ結果であるとしています。

東京での大雪では4割以上の方がなんらかの形で早めの帰宅を試みたとか。その結果、帰宅開始時刻が集中して交通機関が混雑し、危うく帰宅困難になりそうになった方も出ました。そんな中、なんと、2割の方が出社しないという選択肢をとった(ウェザーニュースの調査による)とのこと。自主的に有給休暇を取得した方もいますが、会社からの「テレワーク」の指示による在宅勤務の方も少なからずいたようです。IT環境の発展により、出勤しなくても通常の仕事ができる「テレワーク」など新たな働き方の制度や設備が整い、自然災害の時にもその効力が発揮されています。実際、東日本大震災の後、「テレワーク」制度を導入した企業も多いそうです。

果たして将来、「大雪でテレワークが広がった冬」として、この冬を思い出すでしょうか。

ドローン時代の生態調査
◆◆〜飛んで「撮る」「採る」〜

平昌オリンピックの開会式をご覧になりましたか? 夜空に浮かぶ無数の光が、動きながら作り出す五輪マークやスノーボーダー、鳩等にはびっくりしました。これは米国の半導体メーカー、インテル社によるものです。開会式では同社のドローン “Shooting Star” 1,200機以上が同時に飛行するという、ドローンの新しい使い方が示されました。今日はこのドローンと、生態調査での活用への期待についてご紹介します。

ドローン、あるいはUAV (Unmanned Aerial Vehicle、無人航空機)は、複数(多くは4つ)のプロペラをもち、無人で飛行する小型、軽量の航空機です。ラジコンヘリに比べて飛行の操作性や安定性にも優れています。このため、人がアプローチすることが難しい場所、危険な場所にも容易にアクセスできるという特性があります。カメラを搭載し映像を撮影するのが、これまでによく見られる利用形態で、いくつかの分野では業務での活用も進んでいます。

土木分野では災害現場の状況把握や、日々の測量に力を発揮しています。テレビのニュースで大雨や地震の災害発生直後の現場の映像を見ることがあります。これもドローンによるものです。手間とコストを削減できることに加え、デジタルデータを用いる情報化施工の普及もあり、一般の工事現場での測量を目的とした利用も進んでいます。国土交通省東北地方整備局は「UAVによる河川調査・管理への活用の手引き(案)」を策定し、平常時、緊急時の河川での利用を提案しています。また、国や amazonなどの企業は、機体の性能の向上を見据えて、過疎地への物流に用いる実験を国内外で行っています。

このように便利なドローンですが、事故も発生しています。国土交通省が取りまとめた一覧には(平成29年度、51件)、イベントの観客を負傷させた事例、航空機やヘリコプターに接近した事例もあり、一歩間違えれば大きな事故に繋がった可能性があります。ドローンの操縦には資格を必要としないため、操縦者や監督員の技術やモラルに問題があるという指摘もあります。このため国は航空法を改正し、飛行の許可が必要となる空域、飛行の方法を示しました。私たちがドローンを操縦する際にはこの法律を遵守する必要があります。

平昌オリンピック 災害時の活用 河川調査での活用

環境分野では、例えば河川環境調査での活用が期待されています。比較的手軽に河川の物理的な形状を計測することができるため、既往の調査を補完するデータが得られる可能性があります。しかし十分な粒度の画像の確保や水面の反射や波の処理など、解決するべき課題も忘れてはなりません。生態系観察では映像撮影に役立ちそうです。「アカミミガメ対策推進プロジェクト」(環境省、豊田市、愛知学泉大学)では、低い高度で飛行するドローンに水面付近の様子を撮影させ、外来種のミシシッピアカミミガメの生息状況を観察する実験が行われました。防除モデルの一環としての調査です。また、ドローンによる採水システムを含む、表面水から環境DNAを検出する水生生物調査方法の開発(兵庫県立大学、山口大学、奈良女子大学、ルーチェリサーチ、神戸大学)といった先進的な研究成果も発表されました。

このように環境分野でも、人が容易にアクセスできない場所に安価にアプローチできる特徴を生かしたドローンの利用が始まっています。
グレイスは、生態調査の研究を行う日本生態学会のキャリア支援委員会に協力しています。2018年3月に札幌で開催される大会では、「キャリア支援ブース」を設置します。ご参加のみなさま、どうぞお立ち寄りください。


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