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環境ビジネス情報

特集コラム ~サステナビリティとキャリア~

持続可能な社会を構築するために

Sustainavision Ltd.
代表取締役 下田屋 毅 様

インタビュー キャリア 国内・国際

今後はどういった人材が求められてくるとお考えですか?

まず学問の英語ではなく実際に使える英語力が必要だと思います。英語で世界の人たちとコミュニケーションを図れること、また発信できることは環境あるいは広くCSR/サステナビリティ分野では特に重要となってくるのでTOEICで高いスコアを出すことに重きをおくのではなく、コミュニケーションとして使える英語を身に付けることが重要だと思います。

あと海外とビジネスをするには自分の意見が何かを発信していくことは非常に重要です。発信するためには自分の意見を持たなければいけませんし、そのためにはそれを裏付ける知識がないといけないので、自分自身で調べたり勉強することが非常に重要となってきます。また環境問題そしてCSR/サステナビリティは状況が変化しているので変化にも対応できるように柔軟な考え方を持つことが大切です。

また、今後はパートナーシップが鍵となると思います。自分のネットワークを作りながら、その中で協業していくことができる人が求められるのではないでしょうか。

環境ビジネスへ就職・転職を考えられている方へアドバイスをお願いします

一番大事なことは決断し、実行することです。そうすれば道は拓けます。やると決めたら腹を括ってやる、それができれば何でもできます。そして、やりたいと思ったことは、熱意をもってとことん研究し、その方向性を探ることです。環境や社会問題に関心を持つ人というのは、今の状況は非常にまずい状況だ、という問題意識をもっていて、社会を変えてくれる可能性のある貴重な人材だと思います。まずは今の会社でやれることを地道にやり、今自分自身に何ができて、そのうえでなぜ、今後新たなことをやってみたいと思うのか考えてみる。特別なことをやろうとしたら当然時間はかかるわけで、関心があるならセミナーを見つけて参加してみること。そうしていると知識も蓄えられるしネットワークもできてくる、そのように行動、実践していくことでだんだん道が拓けていきます。最初の道は広くないかもしれないけれど、決断して実行するうちに色々な人と出会っていくことで道は広がっていきます。

就職・転職を考えるのであれば、その業界で働いている人に会って話をすることや、グレイス(エコリク)さんに相談することも有効だと思います。またもし自分が考える企業が世の中に無いとしたら、自分で会社を立ち上げる、という方法もありだと思います。

10月に開催されるサステナビリティ(CSR)プラクティショナー資格講習についてお知らせください

英国のCMIが認定する国際資格で、欧州、北米、中東、アジアで広く実施され、世界で約1,200名の資格保持者がいます。日本では、2012年から開始して今年の3月で16回目を迎え、資格保持者も約130名ほどで、資格保持者のコミュニティもできています。

サステナビリティ(CSR)プラクティショナー資格講習

受講者は企業のCSR/サステナビリティ担当者が中心ですが、マーケティング、資材調達、NGO職員、コンサルタントなど幅広い業種、職種の方が参加されています。そして今は違う仕事についているけど、今後CSR/サステナビリティに関連する仕事に就きたいという方も参加されています。最近の傾向ですと執行役員が担当部長と一緒に参加するケースや、中小企業の社長が参加されたり、CSR/サステナビリティのチーム内での共通の理解を持つために2名で参加したり、定期的に同じ企業から参加することも増えています。
受講の条件としては、ビジネスや会社組織の仕組みを理解していないとわからないことも多いので、社会人としての実務経験(3年)があることが望ましいです。

定員は15名と少数で意見を言い合う双方向のディスカッション形式です。私が講師として最新の欧米のCSR/サステナビリティの情報を伝えつつ、CSR/サステナビリティをどうやって企業経営に統合していくのかについてお伝えしています。2日間では足りないくらいの盛りだくさんの内容です。講義終了後に課題があり、その課題に合格すると資格が付与されます。2日間でグループワークやディスカッションをかなり多くやりますので、非常に濃密な時間を過ごすので、参加者同志仲良くなりますし、その後も交流を持つことが多いです。
またこの資格保持者のコミュニティもあるので、さらに期を超えて交流ができるようになることもメリットだと思います。資格講習の費用もそれなりに掛かりますが、ある意味それだけ腹を括って参加しようという方々ですので、その場で知識を蓄えるだけではなく、その後の資格保持者のコミュニティでも同じ志を持つ人たちと連携をして、社会を良い方向に変える動きにつながっています。資格保持者のコミュニティでは、そうした取り組みや人たちをつなぐネットワークの活動も企画しています。

貴重なお話をいただきありがとうございました。 記事掲載日:2018.06.07
下田屋 毅(しもたや たけし)
  • 代表取締役

  • 1991年大手重工メーカー入社、工場管理部にて人事・総務・採用・教育・給与・労使交渉・労働安全衛生等を担当。労働安全衛生主担当として、工場の「安全衛生内部監査制度」を企画・導入。環境ビジネス(新エネルギー・R.P.F.製造) 新規事業会社立上げ後、2007年渡英。英国イースト・アングリア大学環境科学修士、英国ランカスター大学MBA修了。

  • ビジネス・ブレークスルー大学講師
    (担当:CSR/サステナビリティ)
  • 一般社団法人 グローバル・アライアンス・フォー・サステナブル・サプライチェーン代表理事

  • 執筆講演多数。
リンク
  • サステナビリティ(CSR)プラクティショナー資格講習
  • サステナビリティ(CSR)プラクティショナー資格講習 (2018年10月18日(木)•19日(金):東京)