実際に他のエネルギーと比較してコストはどの程度違うのでしょうか?
エネルギーの利用はケースバイケースで考えるべきだと思います。再生可能エネルギーが安価に入手でき、貯蔵が必要な場合は、水素として貯蔵し、燃料電池で発電するのが最適な方法だと思います。大規模な発電ではLNG火力発電など、それぞれの得意とする特性を踏まえた上で、水素だけを全面的に押し出すのではなく、エネルギー全般でより良い形でお客様に提供していければと考えています。
今後の期待などお話いただけますか?
東京ガスは、水素に限らずエネルギー全般の技術や情勢変化を常にウォッチしており、深い知見がございます。エネルギーの状況は全世界的な動きで日々ダイナミックに変化しています。そのような中で水素が良いのか、もっと違うエネルギーキャリアがあるのではないかということを国や自治体に提案することがエネルギー事業者として求められています。
水素に限らず、我々の知見は、長期的な展望が必要な国の施策やまちづくりに貢献できると信じています。そして、これからも企業活動の中でお客様ニーズを真摯に求め続けることがエネルギー事業を担う東京ガスの責務だと考えています。
また、今回の水素エネルギー事業は、環境経営トップランナーを目指すエネルギー事業者として、社会貢献の一つになると考えています。
貴重なお話をいただきありがとうございました。
記事掲載日:2018.09.20
東京ガス株式会社
小宮 純(こみや じゅん)
- 東京ガス株式会社
エネルギーソリューション本部
エネルギー企画部
エネルギー公共グループ 課長 - 1998年工学系研究科応用化学専攻修士課程修了
- 同年東京ガス入社 基礎技術研究所配属
- 家庭用燃料電池エネファームの開発・商品化を担当。
- 水素ステーション建設の主担当。
- 2015年より、現職。